【相談事例】補助金に採択された後のサポートしてもらうことはできますか?

相談者:
補助金に採択されました。ただ、その後の事務処理が面倒なのでお願いしたいです。サポートしてもらうことはできますか?

回答:中小企業診断士

補助金の事務処理、大変面倒ですよね。ご相談者様はご存じだと思いますが、補助金は採択されてからが大変です。「ものづくり補助金 採択後の流れ」でお伝えしたとおり、採択されると、交付申請、遂行状況報告書申請、中間監査対応、実績報告書申請、確定監査など、補助金受給までには相当の事務処理が発生します。その事務処理は、採択後の手引きと呼ばれる、交付申請から実績報告書までの手順が書かれたマニュアルに従って、正確に処理を行う必要があります。しかしながら、準備すべき経理書類、提出すべき報告書の作成、決められた様式への整理など、なかなかスムーズには行きません。

私もこれまでに数十件、採択後の事務処理のご支援を行ってきましたが、採択後の手引きに従って対応した(はず)であっても、一発で交付申請から実績報告書まで問題なく通ったことはありません。たいてい、どこかの申請業務で、資料の追加や、記載事項の加筆・修正の必要を指摘されており、再申請を繰り返しております。同じ補助金でも年度や公募回によって微妙に提出書類や必要記載事項が変わることがありますので、私の単純な不備が原因であることが多いです。

一方、地域や担当者によって文化が異なることがあり、ある県ではこのように修正するように指摘されたのに、別の件ではその通りに修正したら突き返された、ということがしばしばあります。また、採択後の手引きに記載されていることに加え、独自の手順や様式(ローカルルール)に従うことが要求されることもあります。ただ、担当者の指示に従わないと申請が承認されませんので、根気よく修正を行い素直に従います。

ご質問に対する回答が遅くなりました。結論としては、恐れ入りますが、当社では公募申請時の申請のみの作業や、当社が関わっていない採択後の補助金の事務・申請の対応は致しかねます。いわゆる、補助金申請業務の「丸投げ」代行サービスや、事務処理代行サービスは行っておりません。事業計画書の作成・申請支援、および採択後の補助金受給までのコンサルティングサービスの一括支援を基本として契約させて頂いております。

採択後の事務処理のみのご支援を対応しかねている理由

未関与の補助金に採択後のみ携わるのは難しい

採択後の事務処理のみのご支援を対応しかねている理由は3つございます。1つ目は上記に記載した通りです。補助金の申請業務に慣れている当社にとっても、採択後の事務処理は非常に手間がかかります。

他の補助金コンサルタントでは、採択され交付決定が下りたら成功報酬に加え、実績報告書の申請は別途事務手数料、さらに補助金受給後の毎年行う事業化状況報告はさらに別途手数料を請求するサービスを行っているところもあるほどです。

やはり、補助金の専門家にとっても、事務処理は手間なのでしょうね。穿った見方をすれば、手間のかかる事務処理を別サービスにし、受注を避けることで自身の業務の効率化を図っているのかもしれません。

もしそうであれば、補助金の受給まで積極的に責任を持たないという点でやや悪質です。

事業計画の内容が複雑である可能性

2つ目の理由は、事業計画の内容が複雑である可能性があるからです。

このようなお困りごとを抱えていらっしゃる場合、交付申請する経費や種類や、実績報告のために準備すべき書類が多数あることが考えられます。そもそも、まずはご相談者様の事業計画書の内容を確認してから着手する必要がございますので、事業計画書作成段階からご支援している事業者様と比べて時間を要してしまいます。

急いでいるご相談者様の期待に応えることが難しくなる可能性が高いです。

当社リソースによる問題

3つ目の理由は、当社のリソース不足です。当社では、コンサルティング内容の品質に万全を期し、採択された場合は確実に補助金を受給できるために、事業計画書の作成支援から採択後の事務処理のコンサルティング、そして実績報告書の作成支援と、補助金受給まで代表が一貫して行っております。

数年前から、一年を通じて補助金公募回数が多くなったことや、大変ありがたいことにこれまでの実績が認められて、新規の案件のご紹介やご相談を多く頂いております。したがって、採択後の事務処理支援のみの案件は、対応する余裕がないのが現状でございます。

しかし、採択された事業者様の中には、その後の事務処理で苦労されている方もいらっしゃいます。当社に相談に来られただけでも、支援機関が採択までしか対応しておらず交付申請の段階で困っている事業者様や、コンサルタントが採択後に成功報酬を受け取ったのち支援を一方的に打ち切られてしまった事業者様、やはり採択後までしか支援を受けられず、交付申請は自分で行ったものの実績報告書の申請まではできず途方に暮れている事業者様もいらっしゃいます。

採択後の事務処理は、補助金受給には欠かすことのできない重要な業務なのですが、残念ながら対応しない、あるいはできないコンサルタントも存在します。

困ったことがあれば、補助金の事務局に問い合わせれば、オペレーターが親切に教えてくれます。しかし、何を問い合わせればよいか、そもそもわからないという事業者様も多いと思います。そして放置しているうちに時間がたって焦ってしまいます。

ただ、そのような相談を多く頂いておりますので、先程記載したとおり、基本的には当社が関わっていない採択後の補助金の事務・申請の対応は致しかねますが、当社のお客様の紹介であれば、ご支援させて頂くことにしております。

当社はリソースが少ないため、対応を限定させて頂いておりますが、少しでもお役に立てればと思っております。

補助金の申請を検討されている方へ

もし、これから補助金の申請を検討されているのであれば、事業計画書の作成支援から補助金の受給までを一貫して支援しているコンサルタントに依頼することをお勧めいたします。

どうしても、事業計画書をご自身で書き上げるので、採択後の事務処理の支援を依頼されたい場合は、事業計画書の採点・評価サービスを行っていますので、計画書作成段階から関わらせて頂き、計画されている事業内容について詳しくお伺いできればと思います。

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