【インタビュー】補助金の申請にあたって検討すべきポイント

本日は、補助金の手続きに非常に詳しい中小企業診断士の大谷さんに、補助金を申請を行う上で検討しておきたい、採択される上でのポイントを中心にお話を伺います。大谷さん、よろしくお願いいたします。

大谷よろしくお願いいたします。

はじめに、補助金制度の概要から教えていただけますでしょうか。

大谷はい。補助金とは、国や地方公共団体から支給されるお金のことです。国や地方公共団体は、国民生活が向上するよう指針を定め施策を掲げますが、それらを実行する事業者を応援するために経済的な補助を行うことがあります。それが、補助金です。似たような制度に助成金があるのですが、助成金は申請要件や審査基準を満たせばたいてい給付されます。

一方、補助金は、採択件数や金額が決まっているため、だれもが申請すればもらえるものではなく、ある一定の申請要件や審査基準を満たし、審査を通過することが必要です。

補助金と助成金は、似たようなイメージでも異なる部分が多く、迷われる方も多いようです。

大谷そうですね。補助金と助成金は名称によって明確に区別されるものではないですが、管轄省庁が経済産業省の場合は補助金、厚生労働省の場合は助成金と呼ぶことが多いです。

公募要領、資金調達、設備納期

今回は補助金についてお伺いするわけですが、申請して採択されるためには、まずどこに注意して書類等を準備していけばよいのでしょうか。

大谷補助金を活用するうえで最初に抑えておくべきことは3つあります。公募要領、資金調達、設備納期です。

公募要領、資金調達、設備納期ですね。では公募要領からポイントを教えてください。

大谷はい。公募要領ですが、これは補助金の目的や申請要件、審査基準や必要書類、補助額や補助率、申請締切や補助事業期間など補助金の概要が記載されたものです。

必ずすべての項目に目を通して理解しなければならない、基本的なドキュメントなのですが、たいてい長文で内容が複雑であり、申請を初めて検討する事業者様にとっては難解なので、理解するのに多くの貴重な時間を費やしてしまうことが多いです。

確かに、小さな文字が大量に掲載されている書類というイメージがあります。

大谷そのイメージで合ってます(笑)ただ、内容を正しく把握しておかないと、申請しても申請要件を満たしていなかったり、あるいは、苦労して作成した事業計画書が評価されなかったり、もしくは提出書類に不備があるなどして、採択に結び付かないことがあります。

面倒でも、公募要領にはしっかり目を通しておく必要があるということですね。

大谷はい。そして、せっかく採択されても、採択後の事務手続きが煩雑ですので、事務局と何回もやり取りして書類をそろえ、体裁を整えて提出する必要があります。なお、補助金は後払いなので、経費を計上しても報告書や経理書類をそろえ手続きを経て承認されないと、お金は振り込まれません。

お金が振り込まれるところまで、予め手続き全体を押さえておくことが大事になるわけですね。次に挙げられていた「資金調達」については、どういった点を確認しておけばよいでしょうか。

大谷はい、資金調達ですが、補助金は申請対象となる経費と、補助対象となる額は異なることが一般的です。申請経費に対する補助金受給額を補助率といいます。また、補助金受給額には上限が設けられます。

補助率と、受給額上限。

大谷はい。例えば、補助率1/2で補助上限額が1,000万円の補助金の場合で考えてみましょう。3,000万円の設備を経費として申請すると、補助金の受給額は1,000万円となります。500万円の設備の場合では、250万円が受給されます。

なお、補助金の種類によっては、機械装置は対象だが広告宣伝費は対象外となるなど、申請できる経費の種類が定められております。また、補助事業と呼ばれる期間内で発生した経費のみが対象になりますので、一般的には、投資する金額に対して受給する金額は低くなります。

上限がいくらなのか、そして補助率がどれくらいなのかによって、最終的に需給できる補助金の額が変わるわけですね。

大谷そうです。さらに、補助金は後払いなので、補助されない経費分や、補助金受給までに必要な経費分をどのように調達するか、を考える必要があります。すなわち、資金を自己で調達するか借入で調達するかを計画することが必要となります。

確かに、補助金が出るまでの資金繰りはよく考えておく必要がありそうです。

大谷自己資金で調達する場合は、十分な現金があり、経費を支払っても経営に影響を与えないことを確認することが必要となります。借入で調達する場合は、借入先である金融機関と相談して、融資が下りる見込みがあるかどうかを判断しておくことが必要となります。きちんと融資が下りるよう、事業計画を説明し必要書類を整えておくことが必要となります。

予め、事業計画や必要書類について、準備を整えながら補助金の手続きにあたることが大事ですね。最後は「設備納期」ですが、これはどういったものでしょうか?

大谷設備納期ですが、これは経費に計上しようとしている設備等の納期です。たいていどの補助金も、補助事業期間と呼ばれる交付決定後から終了期限内に、発注、納品、検収、支払いを完了させておく必要があります。購入しようとしている機械設備によっては、半導体不足や物流遅延などで、納期が通常よりかかることもあります。

確かに、コロナ禍以降は何を購入するにも納期がかなり先というケースが多くなった印象です。

大谷そうですね。設備発注先の代理店によっては、この決まりをきちんと認識していない場合も考えられますので、納期を確認しておくことが重要です。

ちなみに、交付決定から終了期限まではどのくらいの期間が設定されることが多いのでしょうか?

大谷事業実施期間は、補助金によって異なりますが、半年から1年程度であることが多いです。また、補助金によっては事前着手申請という制度もあり、事務局に承認されれば交付決定を待たずに発注しても経費として認められますので、納期がかかることが予想できる場合は早めに発注して対策しておくことも有効です。

設備については納期を踏まえた補助金の活用が大事になってくるわけですね。

大谷はい。採択されたのに納期が間に合わず受給を断念することがないよう、しっかりと確認しておくことが必要です。

採択の肝となる「事業計画書」

これで公募要領、資金調達、設備納期についてはご説明いただいたことになりますが、補助金の申請手続きでは他にどのような点に注意して進めていけばよいでしょうか。

大谷そうですね、公募要領の理解、資金調達の方法、設備の納期を確認して、事業者様の事業計画が補助金のスケジュールに乗り、挑戦されることを決意したのであれば、採択の肝となる事業計画書の作成に入ることになります。

事業計画書ですか。

大谷はい。事業計画書は、公募要領の審査基準を網羅して作成することが基本です。審査を採択試験に例えるのであれば、審査基準は設問で、事業計画書は答案です。そして、採点者である審査員は、膨大な事業計画書を1つずつ読んで、審査基準を満たしているかどうか、点数を付けます。当然、点数が高い事業者から採択されます。

審査基準が試験問題で、事業計画書が答案、というイメージですね?

大谷そうです。ここで注意したいのは、審査員は人間で承認図である反面、事業計画書は膨大な数に上るということです。当然、御社の事業分野に詳しくない審査員もいます。なにより、1件に掛ける審査の時間は限られますので、事業内容が理解しにくい計画書よりも理解しやすい計画書、審査基準を満たしているか不明確な計画書よりも明確な計画書がより高い点数を狙えます。

事業計画書の作り方が、補助金申請の成否に大きく関わってくるわけですね。

大谷はい。誰もが理解しやすいストーリーで、誰もが明確に審査基準を満たしていると判断できるような表現で、事業計画書を仕上げることが重要となってきます。

また、事業計画書とは別に申請が必要な加点も、該当するかどうか検討することが重要です。例えば、「創業後3年以内」や「小規模事業者である」などの要件を満たしていれば、積極的に申請すべきですし、「経営革新計画」や「事業継続力強化計画」などの承認が得られていれば、その認定証を利用することで、より採択に近づけるでしょう。

採択される申請を積極的に行っていくことがポイントになりますね。

大谷事業計画書の作成と並行して、見積書や決算書などの必要書類をそろえて、申請します。最近はgBizと呼ばれるIDを使ってJgrantsと呼ばれる電子申請システムにログインしての申請が多いため、事前にIDを取得しておくことが必要です。

事業計画書が重要となることはわかりましたが、補助金の申請が採択された後の手続きについては、気を付けておくべきポイントはどのあたりになるのでしょうか。

大谷無事採択されたら交付申請の手続きに入り、発注の準備を進めますが、交付申請と並行して、節税対策として有効である、経営力向上計画や、先端設備等導入計画の申請も検討しておきたいです。

経営力向上計画と先端設備等導入計画、ですか。

大谷はい。経営力向上計画は、その設備投資が生産性向上に資するものであれば、取得価額の10%を法人税からの控除、あるいは即時償却にて減価償却費を前倒しで計上することができます。

先端設備等導入計画も、自治体によりますが、やはりその設備投資が生産性向上に資するものであれば、固定資産税を3年間減免できる可能性があります。申請先はそれぞれ、経済産業省と各自治体になり手続きが必要ですが、設備投資額が高額になるほど効果が大きいです。ただ、設備導入までに承認される必要がありますので、なるべく早めに申請しましょう。

該当する場合は、これらの手続きもしっかり進めておくことが大事ですね。交付決定の後、補助金の手続き自体はどのようになるのでしょうか。

大谷交付決定がされたら、補助事業を開始します。すなわち、設備の発注、納品、検収、支払を、補助事業終了期限までに完了させられるよう、手続きを進めていきましょう。

具体的には、経理伝票の整理や納品前後の様子の写真撮影、実績報告書の作成を進めます。経理伝票に関しては、取得する伝票の種類や日付順、管理番号などが細かく決められていますので、マニュアルに沿って準備を進めます。地域や事務局の担当者によっては、マニュアルの解釈の仕方が異なることがありますので、もし不備を指摘されたら素直に修正しましょう。

実績報告書には、補助事業期間に行った成果などを記載します。経理伝票と報告書が整いましたら申請を行い、承認後に補助金振込口座を登録したら、ようやく補助金が振り込まれます。

ようやく、補助金が振り込まれる段階までお話がたどり着きました。

大谷ただ、手続きはこれで終わりではありません。補助金によっては事業化状況報告というものがあり、補助金による設備投資等によって販売できたか、利益が出ているかを年1回、5年間報告する必要があります。

場合によっては地域の事務局が事業所を訪問し、状況についてヒアリングをすることもありますので、経理伝票が整理され、現在の状況が報告できるよう、準備を行う必要があります。

採択後の手続きについても、何が求められるのか事前に確認しておくほうがよさそうですね。補助金が振り込まれるまでには、さまざまな点に注意しながら進めていく必要があることがわかりました。

補助金を申請する事業者の負担解消

大谷はい。補助金は、申請し採択され、補助事業期間を経て、受給に至るまでに、膨大な時間と労力を費やすことになります。国や自治体は、税金を適正に使用するために、事業者に厳格な手続きを要求しますので、補助金を申請する事業者の負担は大きくなってしまいます。

また、近年補助金の拡充に伴ってコンサルタントが事業者を支援することが増えており、事業計画書の品質が上がっておりますので、事業者様が時間をかけて一人で作成されても採択されにくくなっております。

したがって補助金の獲得には、専門のコンサルタントとともに挑戦するほうが採択の確率は高まり、何より貴重な経営資源である経営者様の時間を節約することができます。

なるほど。補助金を活用するにあたって専門家のサポートを受ける場合ですが、どのような点に注意して専門家を選んでいけばよいのでしょうか。

大谷専門のコンサルタントを選ぶ際に、補助金の採択実績、ご支援の範囲や期間、報酬額などは検討されたほうが良いかと思います。また、コンサルタントとの相性や御社の業界知識も必要となりますので、ヒアリングの頻度や得意とする専門分野も確認しておくことが良いでしょう。

確かに、二人三脚で申請を成功まで持って行くためには、専門家との相性の良し悪しは大事に思えます。

大谷そうですね。ほかには、経営コンサルタントの唯一の国家資格である中小企業診断士を保持しているか、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関である認定経営革新等支援機関の登録もされているかも、参考になるかと思います。

もし大谷さんにお願いする場合、どのようなことでお力になっていただけるのでしょうか。

大谷当社では、目的や申請要件に合致した補助金のご提案や公募要領の説明、ヒアリングを通じて事業者様の事業に対する熱意を反映させる事業作成書作成支援や交付申請のご支援はもちろんのこと、交付決定後に必要な経理書類の整理、補助事業の実績報告書作成支援を通じて、補助金振込まで一貫してご支援いたします。

また、必要に応じて事業化状況報告のご支援も対応しております。

手続き全体をサポートしてもらえるわけですね。

大谷はい。他に当社の特徴としては、採択実績が豊富で中小企業診断士でもあり認定経営革新等支援機関に登録している代表が、直接ヒアリングや事業計画書の作成支援等をすべて行う点にあります。

他のコンサルタント企業でしばしば見受けられる、実績豊富なコンサルタントが受注して実際の作業は駆け出しのコンサルタントに任せるチーム制や、ヒアリング担当者と事業計画書作成支援担当者が異なるような分業制ではないため、品質が安定し一貫したご支援が可能です。

専門家が直接に関与してもらえるのは力強いです。

大谷もし、補助金の活用を考えており、事業内容が合致しているか、申請要件を満たしているかなどにご不安がありましたら、無料でご相談に乗りますので、ぜひご連絡ください。

本日はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

大谷こちらこそ、ありがとうございました。

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